知り合いの訃報2

会社勤めに疲れていたのか、癒しを求めていたと思う。
爺さんに話を聞いて欲しかった。なんせしっかり聴いてくれるのが
心地よかった。爺さんは会社の会長で、でも現役で仕事をしていた。

ここ数年はたまに一緒に串カツ屋に行くのと、たまに食事に行くにのと、
毎週競馬を予想することで親交していた。
串カツ屋は彼の食卓だった。一緒の時は芋焼酎を彼のボトルからご馳走になった。
競馬は毎週日曜日の14時頃に電話をかけてきて、予想したのと私が購入。
お金は事前にもらっていて、競馬用の口座に入金。自分の分がなくなると
借りていたりした。
一昨年はゴルフも一緒に行った。10年ぶりくらいにプレーしたわりには、
スロープレーになることもなく、本人も自分の体力に自信を持てたようだった。
とにかく元気な人だった。最近はコロナの影響で練習もできない状態だったが、
いつ始動するのさ?とゴルフに行くように仕向けていたところ。

その目論見ももはや叶うことはない。
心のよりどころが一つ無くなってしまって、これからどうしようかなと
途方に暮れる。今日は彼の競馬資金の残りを親族に返しに行った。
取り込み中だったけど、焼香させてもらった。穏やかな寝顔。
ピンピンコロリで本人としては大満足だったろう。
でも残されたた方としては、危篤状態のように死を受け入れる心の
準備ができる余裕が欲しかったなあ。多分爺さんは人を驚かせて満足
しているんだ。絶対!
(もう一回続く)

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